SSブログ

7月27日 映画「影武者」 [2022年 日記]

登場している俳優に「乱」と重なっている人が多いせいか、このようなシーン見たことあるなということが多かった。

ストーリーでは、武田信玄が去った後の影武者が主人公になるのかと思いきや、意外と早く影武者でいられなくなり追い出され、以降は存在感があまりなかった。影武者の目を通した戦場という様相だった。なぜ意外と、と思ったのかと言えば、中盤で山﨑努から出た思わせぶりなセリフ「影武者である彼にも同情する」。ということは、この後は彼の心境がクローズアップされるのかと思った。たとえ追い出されたにしてもその後の人生に影武者だったことの影響がどう出てくるのか、などという視点があるのかと。しかしそうではなくその後の天下取りの情勢に向かった。

戦乱の哀しさは感じ取れたし、3時間の長さも終盤ややつらかったが飽きずに見ることができた。クレジットで流れた女優がどの役だったのかまるっきりわからないのは時代劇ではよくある。この役が誰かとわかって見ても凝視して想像を働かせないと頭がついていかない。

中盤で影武者が悪夢を見るシーン。後の黒澤監督の「こんな夢を見た」に共通している。極彩色の夢幻的な空間で苦しみもだえる主人公、イメージ的なシーンだが「2001年」の宇宙の彼方へのシーンを思い出した。

仲代達矢の演劇的な動きやセリフ回し、隆大介の豪快な振る舞い、根津甚八の独特な目つき、大滝秀治の達者な芝居、どれもこの映画にピタッとはまる。

調べてみたらこの映画は「乱」の準備版だとか、主役は元々は勝新太郎だったとかおもしろいエピソードがあった。

タグ:映画
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。