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1月26日 映画「ザ・コア」 [2021年 日記]

よくあるハルマゲドン映画。と言ってしまっては何も始まらない。

映画を見て、特にSFものを見た後に思うのは、命を賭して危機を救う崇高な精神にいちいち感動していたらキリがないということ。そもそも物語・フィクションなのだからそれは現実ではないし、そんな人物が歴史上居たわけではない。鑑賞すべきポイントの一つは、いかに現実味をもって見る人に伝えられるよう役者が演じているか、製作されているか、という点ではなかろうか。見る人の心を動かすために。
もちろん崇高な精神に感動して、それをわが身に取り込むことができればいいのだろうがそれほど立派な人間ではないのだ。小心者で自分さえ良ければ、楽に生きて欲が満たされれば満足な人間なのだ。

もう一つ、この手の映画を観て得られるものがあるならば(行為に成果を求めること自体が欲望の表れなのだが)、環境への感謝だ。今の世界環境が少しばかり違っていたらどういったことが起こるのか、常識的には見たり行ったり出来ない場所はどうなっているのか。ハルマゲドン映画ではそんな古来からの人の想像をわかりやすく見せてくれる。

そんなもしもの世界を色々な映画で様々な角度から見ていると、ある認識が腑に落ちて来る。現在の地球環境の絶妙なバランス、人体の巧妙さ加減、生態系の複雑さ加減、様々な事柄が奇跡のような確率で起こり、いま成り立っている。
そして大事なのは、ハルマゲドンや勇敢な登場人物などは作り話なのに対して、この世界の有り難さは現実であるという事だ。

前置きが長くなってしまった。
なんとなく見始めた映画だった。テーマもありふれたものだし。
地球の中心部コアにまさか人を派遣するとは。よく映画化しようと考えたものだ。開始1分から波乱が次々に起こり退屈は全くしない。
先日よく見ているブログで、動力を失った潜水艦が深海に沈み圧壊する状況をこと細かに分析しているテーマの記事を読んだばかりだった。圧力というものの恐ろしさを想像したばかりだった。
そこでは深海せいぜい数100mだったが圧力はすさまじかった。しかるにこの映画では地球の中心部なのでその比ではない。温度の高さも、まあ似たようなものだ。そのあたりの理論武装はないのね、無視すれば楽だもんね、と思いつつ見ていたらちゃんと描写しているシーンがあった。科学的にいちゃもんを付けるようなものでもない。作り話にそれは嘘だと突っ込むようなものだ。
登場人物のグループから一人ずつ使命のために犠牲になっていくお決まりの流れだが、いけ好かない物理学者という早々に消えていくタイプの人物が割と後半まで生きていたのは演技力を見せたかったのかと勘ぐったりもした。
変哲のないロック演奏に乗せてエンドロールが流れる。B級?でもまあまあ面白かった。少しだけ冒険して戻ってきたような夢を見せてくれた時間だった。

タグ:映画
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