4月にHDDに録画していたBSの洋楽番組を4ヶ月も経った今頃見ている。撮りだめて古い方から一応見てるのであと4ヶ月分、見てない番組が残っているという自転車操業なトホホ状態。まあでも、見てる内容が70年代洋楽ものだから40年近く前のものなので、4ヶ月なんて昨日みたいなもんだ。

「恋のから騒ぎ」のオープニング曲に使われた「嵐が丘」を歌う「動く」Kate Bushを初めてみたかもしれない。ヒースクリフ、私はここよ!と幽霊のような形相と頭頂から突き抜ける声で叫ぶさまは、まさに小説の世界そのもの。35年の間、歌声だけで膨らませていた曲の世界に少しだけ色がつく。暗い空の下、英国ヒースの荒野で寒風に吹かれたい。

この頃のシンガーソングライターを続けて見てると、目が据わってる人が多い。まったく堂々としてる。決してカメラのタリーを気にして目が泳いだり表情を作ったりしない、歌と演奏にものすごく集中している。だから伝わる。カメラの切り替えも必要ない、動いているかどうかわからないくらいの長ーいズームインだけで美男美女でなくても充分見いってしまう、と思うのは自分が興味あるからだけだろうか。