父も生きていれば88才。そこらあたりにいるおじいちゃんおばあちゃん、それもだいぶヨボヨボになってきた、身体にいくつか病気を当然のように持っていそうな、そんな人になっているに違いない。

年を取ると頑固になるだろう、怒りっぽくもなるだろう。自分だって例外ではないのだからそうなる。運動能力も衰える。耳が遠くなる。小さい字が読めない、暗いと見えない。歩きが遅い。食事をこぼす。尿を漏らす。身体が臭う。頭の回転が遅くなる。つまりは生きるのに適応できなくなってくる。

そりゃそうだ、子孫を残してから既に何十年も経っているのだから生物としてはとうの昔に責務を果たし終わっている。用済みなのだ、厄介ものでなんにも社会の得にならないのだ。

表面的な損得で切り捨てる事例を働き盛りの我々が作り出していってはいけない。