今は見かけることが少なくなった土壁と竹小舞をみかけたので、懐かしくなってパチリ。自然の素材を使って古くからの技法で作られたものは、好ましく思える。まるで人の肌と骨のようではないか。

雨の日には湿気を吸収し晴れの日には放出して乾く。手入れをしないとぼろぼろと崩れる。土に混ぜる藁の分量を間違えるとうまく塗れないし性能が発揮できない。そして、ある程度年月が過ぎれば世の中から消える運命にある。

そろそろ木々が色づき始めてきた。まだ気温は平年より高いくらいだが、陽の長さや時の長さを測るでもなく木々は感じているのだ。それに黄葉や開花や新緑を見て人が楽しもうが、下で宴会を始めようが全く気にしてないのだ。木々が気にしてるのは鳥や虫や陽射しや雨や風。でもなんだろう、あの人を幻惑させようとでもしているような怪しい色は。