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6月1日 映画「ノウイング」 [2020年 日記]

この映画の題名は聞いたことがなかったし、だから事前の知識もないまま録画を見始めた。単に自分の空き時間がこの映画の時間と近かったというだけで。

出だしから不安をあおるようなBGMに、ホラー映画の主人公のような表情の子役。

体調があまり良くないのにこの映画を選択して見始めてしまったことをやや後悔。
それでも途中でやめるわけにはいかない。
ニコラスケイジの眉間のシワに、サスガッとひざをたたいて気を紛らわしながら、悲惨な事故シーンもなんとか見届けられた。

ストーリーは、珍しく完全なるアンハッピー。SFによくある、次世代が宇宙人となり進化するという希望をつなぎつつも、それを瞬時に吹き飛ばしてしまうような絶大なスーパーフレアの威力の描写。それが天文学的に低い確率でしか起こらないとわかってはいても、もし自分が遭遇したらまさにこのような光景を見ながら一瞬にして気化してしまうと共感できる映像なのがアンハッピー。

似たようなテーマ、似たようなストーリーの他のSFと違ってなぜそう感じるのか、、、

あれか。

宇宙は決定論的か偶発的か、みたいな講義を主人公がしてたな。
未来の出来事が全て決まっているとしたら。生きた心地がするだろうか。生きる活力は生まれるだろうか。主人公もここでなぜか顔を曇らせた。

人類滅亡の恐ろしさより、自由なつもりの意志が既に決定されていたものだと知ることの恐ろしさ、虚しさ。死の恐怖でなく生の無意味化の恐怖。


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