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5月4日 映画「DUNE」 [2022年 日記]

もう何度か見たが、初めてすべての筋が腹に落ちた。
最初に見た時は下品な描写に驚き、フレメンの青い眼に心を躍らせたものの、話の展開についてはなかなか追いつけず消化不良だった。

ヴィルヌーブ版も文句なしにいい映画なのだが、なんというか昭和世代の心をくすぐる一昔前感を終始楽しめる、80年代のこちらがしっくりくる。

展開を追うのに余裕が出てきたおかげで、どこが見ていて気に入ったのかいくつか確認できた。

アナログで非実用的な造形
 ーーー 宇宙船の形状、皇帝の宇宙船操縦席の丸く向き合って座る形状、アラキス探査船のマイクの細長く堅い形状、ソファのような格子状室内壁、浮遊する照明の意味ない翼、スペースギルドのナビゲーター、その付き人の衣装、ギーガーやガウディを思わせる装飾

グロテスクで汚げな人々
 ーーー ハルコネンすべて、眉毛のもっさり感、頭髪がごわごわあるいは皆無、生き物の体液を摂取、フレメンの埃っぽさ

ショーン・ヤングとジェシカ母の美しさ、TOTOとENOの音楽、カイル・マクラクランの自信に満ちた表情、随所に入る心の声


デビッド・リンチが描いてドゥニ・ヴィルヌーブがカットしたものを抜き出せば両監督の(プロデューサーの)好みがなんとなく分かる。

で、原作者は必要のために権力・搾取・征服・復讐を描いているのだが、今この時間にも砲火に怯え命を落とそうとしている人たちがいる事を思い出さずに見ることはできない。娯楽と言いきってしまえればいいのだが。


タグ:映画
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