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1月7日 40年の空白 [2020年 日記]

高校時代に一度だけ訪れたことのある友人の家の場所へ行ってみた。一度行っただけでも強く印象に残っているのは高校生という多感な年頃だったせいだろう。彼の家は小さな川沿いに立つ古い木造の2階建てで、その2階に招かれて、近くの熊本駅発2時台の夜行列車を待たせてもらった。

その友人とも卒業以来会わず。家の前に行ったらもしかして年を重ねた彼にひょこっと出くわすのではないか、その時は何と声をかければよいのだろう、おそらく向こうは気づかないがすぐに思い出すだろう、などと考えつつ、たどり着いたそこには熊本地震で傾いてボロボロになった建物がブルーシートに覆われて建っていた。もちろん人の気配はない。

彼はどこへ行ってしまったのだろう、住み慣れた土地を離れどこかの真新しい平成の住宅に暮らしているのだろうか。

今どうであれ、自分の記憶の中の彼は川沿いの古くて暗い部屋で、まだ高校生のまま暮らしている。
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